2008

01.25

« 「狂う」=零= »

そんなもの要らない。どうして分かってくれないの。

みんなみんな、大ッ嫌い。

僕の友だちは、きみだけ…きみは、僕だけのものだ………





To be countinue.
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    2008

02.01

« 「狂う」=壱= »

「おはよう」

毎朝の日課だ。僕はきみに話し掛ける。

「今日はね、あのヒトが来てくれるんだって」

いくら話し掛けても、言葉が返ってこないのは分かってる。きみは、一度だって声を発してくれたコトがない。

「僕、あのヒトはすきだな。あいつより、優しいんだもん」

そっときみの頬を撫でる。肌理細かくて、雪のように真っ白な肌。

「早く治らないかな、病気」

きみの手をとり、ぎゅっと握り締める。

「早くきみの声が聞きたい…」

しばらく反応を待って、僕はきみの部屋を後にした。きみは相変わらず、身動きひとつしなかった。




To be continue.

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    2008

02.08

« 「狂う」=弐= »

 私は、彼が行ってしまったのを肌で感じ、そっと目を開けた。
 部屋は真っ暗だけど、私にはわかる。

 この部屋には私以外、誰も居ない。

 ベッドから抜け出し、ドアへと近づいて耳を澄ます。
 彼はあのヒトの方がすきだと言っていたけれど、私はあいつの方がすきだ。
 あのヒトの声はどこかウソっぽい。抑揚がないというか、心が籠もってない感じがする。その分怒ったりもしないから、彼はそれを優しさと勘違いしているのかもしれない。
 そんな事を考えてると、ふとドアの外に他人の気配を感じた。

 そういえば、今日来るのは…まずった。
 早く戻らないと、そう思って、急いでドアから離れた。



To be continue.

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    2008

02.15

« 「狂う」=参= »

 あのコは変わってる。何がって言われても、困るのだが。

 今日は、そんなあのコとの面会日だ。実はちょっと楽しみにしていた。
 しかし、ドアを開けてみると、部屋は真っ暗だった。そんな時、あのコはいつもベッドで寝ていたから、つい落胆してしまった。
 あのコが寝ていると、すべてが一方通行になってしまう。
 ときたま顔にかかった髪をはらったり、布団をかけなおしたりするだけで、コミュニケーションが取れない。しかも寝ている間、あのコは少しも動かない。
 なのに。
 なぜか、廊下から差し込む光の中にあのコがいた。

 どうしたのだろう、これから寝るトコロだったのだろうか。
 そういえば、どこか引き気味で、ベッドに行こうとしているように見えなくもない。

 そう思い、あのコに尋ねてみた。

「どうしたの、珍しいね?もしかしてこれから寝るところだった??」

 あのコからの反応はない。
 それどころか、どこか怯えているようにも見える。

 おかしい、あのコはいつも、好意的だったのに。




To be continue.

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    2008

02.22

« 「狂う」=肆= »

 しまった、間に合わなかった。

 逆光でよく見えないが、間違いない。喋り方で確信した。あのヒトだ。

 どうしよう、どうすればいい?

 おそるおそる、口を開いた。

「……そう、寝るの……」

 自分の声に、驚いた。

 これ、は、私の声じゃない。彼の声だ。

「寝る、寝る、から…」

 おかしい、どうして彼の声しか出ないの……

「出て、て…」

 その時、私のなかから声がした。
 そして、なぜだか分からない、けど、涙が溢れてきた。




To be continue.

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